高知の風に吹かれて-117

仕事

先日、仕事で高知を訪れました。
この出張は、心の奥にそっと火をともしてくれるような時間でした。
日常とは異なる風景との出会いに心を動かされ、
自分の中の感覚が、少し変わった気がしています。

伊丹空港から高知龍馬空港へ

飛行機の窓から見下ろす街は、なんとも小さくて、あの大きな観覧車さえも、おもちゃのように見えました。

大阪の空はどこか曇りがちでしたが、飛行機が南へ進むにつれて、雲の切れ間から光が差し込み、やがてその光は、眩しいほどに景色を照らし始めました。高知に近づく頃、窓の外には、空の青と海の青が溶け合うような、
美しく澄んだ景色が広がっていました。出張なのに、このワクワク感。

静けさが染み込む川辺で

龍馬空港から車で中土佐町・大野見へ。向かったのは、四万十川の上流域。

初めて見た沈下橋。川のせせらぎ、美しい鳥の声、そして凛とした空気。五感が研ぎ澄まされていく体験でした。「空気が美味しい」と、僕の鼻が教えてくれました。この自然のありのままの姿が、どれほど愛おしいものか。それを守る村の姿勢から、静かに伝わってきました。

久礼の海と、人の暮らし

そのあと立ち寄ったのは、久礼の港町。
山に囲まれた港、黒潮本陣での藁焼きカツオ体験。命をつなぐ営みが、ここにはしっかりと息づいていました。

八幡宮前に立つ避難タワー。そこには、日々の暮らしを守ろうとする人々の知恵と覚悟がありました。「守る」という想いが、ひしひしと伝わってきます。

近くの大正市場では、地元の食材が所狭しと並び、一本釣りされた生カツオが、誇らしげに並んでいました。

高知駅前、日が沈む頃

市内に戻り、駅周辺を歩いてみました。街を流れる川、真っ直ぐ伸びるヤシの並木道。

夕焼けが川面に映り、坂本龍馬の像が静かに佇んでいます。そのすぐそばを、アンパンマン列車が滑り込んできました。

今と夢が交差する、不思議な駅。なんか……高知って、いいぞー!

アンパンマン号と、物語の始まり

帰路は、JRの旅。偶然にも、NHKの朝ドラ「あんぱん」で話題のやなせたかしさんの故郷・高知から、アンパンマン号に乗ることに。

赤い車体には、キャラクターたちの笑顔。子どもたちが歓声をあげるその列車は、「愛と勇気」だけでなく、「希望の物語」を乗せて走っていました。

土地の力に、心がほどけた

観光ではなく、打ち合わせで訪れた高知。でも、この土地の空気、人、自然にふれることで、
いつの間にか、自分自身もゆるやかにほどけていくのを感じました。「また、来いよ〜」……って聞こえてくるような、こないような(笑)今度はもっと、ゆっくりと訪れたいと思います。

大野見の四万十川と沈下橋

黒潮本陣から見た、久礼の港町

久礼八幡宮前の非難タワー

夕暮れの高知駅周辺

龍馬たち三志士の像

高知駅でアンパンマン号

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