月恒例の1日参り。
しかし3月は本当に早かった。
あっという間に過ぎ去っていった、そんな感じです。
月に一度顔を合わせる社務所のおかあさんは、今日も品のある笑顔で「ようお参りー」と声をかけてくれる。
その瞬間、なんだかホッとして、こちらも「おはようございます」と元気が湧いてくる。
慌ただしく去っていった3月の出来事に感謝し、4月への希望を込めて、二礼二拍手一礼。
愚痴の言いたくなる3月だったけれど、ここで一度流してしまって、また新たな気持ちで頑張っていこう。
楽しみにしている掲示板の言葉に目を向けると、今月の言葉は
「間違えたっていいじゃない。機械じゃないんだから」
フジコ・ヘミングさんの言葉でした。
昨年の4月に92歳の生涯を終えた、偉大なるピアニスト。
ピアノ演奏の文脈で読み取ると、そのままの意味だけれど、言葉の奥には深い優しさを感じます。
やり直して頑張ればいいんだよ。
できない日があっても大丈夫だよ。
そんな優しいメッセージが、じんわりと心に沁みてきます。
でも同時に、「絶対にあきらめるな」という、強い意志も感じられます。
この言葉を見たとき、ふと3月の自分に重ねていました。
思うように進まず、焦ったり、落ち込んだり、なんだかイライラしたり。
フジコ・ヘミングさんの言葉を借りれば、まあ「間違えたっていいじゃない」ってところでしょうか。
しっかり悩んで、考えて、迷いながら、また前を向いて進めばいい。
この春から、また新しい気持ちで。
境内を歩くと、あちこちに花が咲いていました。
氏神さんにも、春がやってきました。
桜が咲き、すいせんが咲き、桃の花も色とりどりに。
この咲き誇る花たちに、自然のたくましさを感じます。
季節はめぐる。
何度でも、花は咲く。
自然は、へこたれない。
花を見ていると、そんな力を分けてもらえる気がします。
春は、そんなふうに、そっと背中を押してくれる。
社務所のおかあさんの笑顔、フジコ・ヘミングさんの言葉、神社を彩る春の花。
そのすべてに感謝しながら、4月の1日参りを後にした。ありがとうございます。






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