4月の1日参り-114

寺社

月恒例の1日参り。
しかし3月は本当に早かった。
あっという間に過ぎ去っていった、そんな感じです。

月に一度顔を合わせる社務所のおかあさんは、今日も品のある笑顔で「ようお参りー」と声をかけてくれる。
その瞬間、なんだかホッとして、こちらも「おはようございます」と元気が湧いてくる。

慌ただしく去っていった3月の出来事に感謝し、4月への希望を込めて、二礼二拍手一礼。
愚痴の言いたくなる3月だったけれど、ここで一度流してしまって、また新たな気持ちで頑張っていこう。

楽しみにしている掲示板の言葉に目を向けると、今月の言葉は
「間違えたっていいじゃない。機械じゃないんだから」
フジコ・ヘミングさんの言葉でした。

昨年の4月に92歳の生涯を終えた、偉大なるピアニスト。
ピアノ演奏の文脈で読み取ると、そのままの意味だけれど、言葉の奥には深い優しさを感じます。

やり直して頑張ればいいんだよ。
できない日があっても大丈夫だよ。
そんな優しいメッセージが、じんわりと心に沁みてきます。
でも同時に、「絶対にあきらめるな」という、強い意志も感じられます。

この言葉を見たとき、ふと3月の自分に重ねていました。
思うように進まず、焦ったり、落ち込んだり、なんだかイライラしたり。
フジコ・ヘミングさんの言葉を借りれば、まあ「間違えたっていいじゃない」ってところでしょうか。

しっかり悩んで、考えて、迷いながら、また前を向いて進めばいい。
この春から、また新しい気持ちで。

境内を歩くと、あちこちに花が咲いていました。
氏神さんにも、春がやってきました。

桜が咲き、すいせんが咲き、桃の花も色とりどりに。
この咲き誇る花たちに、自然のたくましさを感じます。

季節はめぐる。
何度でも、花は咲く。
自然は、へこたれない。

花を見ていると、そんな力を分けてもらえる気がします。
春は、そんなふうに、そっと背中を押してくれる。

社務所のおかあさんの笑顔、フジコ・ヘミングさんの言葉、神社を彩る春の花。
そのすべてに感謝しながら、4月の1日参りを後にした。ありがとうございます。

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