やや二日酔いの体を無理やり起こし、眠気眼のまま机に向かい手帳とお気に入りのシャーペンを握る。霞む目と回らない頭、下手くそな自筆。そんな始まりでも不思議と心身が勘弁したかのように、徐々に眼の前の霧が晴れ、さくさくと筆が走りだす。
やりださないと始まらない。そんな環境に自らを追い込むことから、はじめないと始まらない。そうぶつぶつと言いながら、朝のルーティンをこなしスケジュールを確認する。
本日は8月1日。1日参りの日だ。毎月、自分が自分と約束したことを行動していくことが楽しみになっている。1日参りはその自分との約束を守ることの一環だ。一方、重ねていくことで神さまとの約束ごとになっている気がしている。絶対にさぼれない。
僕が1日参りをする神社は地域の氏神さまで、春日神社だ。祈祷もして頂いている。鎮守の森にふさわしく、いつでも鳥の声が美しく、僕の心を和ましてくれる秘密の場所だ。この秘密の場所に縁あって昨日もお参りをした。2日連続のお参りだ。
いつものように長い参道を車で走り駐車場に入っていく。昨日と打って変わって、駐車スペースが少ない。20台が精一杯の駐車場だが、満車に近い。地域のお世話係の方もいらっしゃるだろうが、ほとんどが1日参りに来られた方々だ。
曇りだった、昨日と打って変わって百日紅が鮮やかに咲き誇り、季節感を出している。百日紅に囲まれた、狛犬くんが非常にかわいく見える。
狛犬くんの鳥居を抜けて本殿に向かい数段上がり、感謝の言葉と今月の祈りを捧げる。自分の祈りが、昨日の祈りと違うことに気づく。昨日は人への祈りの言葉だった、今日は打って変わって自分への祈りの言葉だった。
本殿横に掲げられた今月のことばの内容が変わった。昨日までは「誠実に努力する人に運命はひらける-渋沢栄一」だった。打って変わって、今日からは「祭ること在すが如くす-論語」に変わった。後者の意味は祖先や神様を祭るには、目の前にいるかのように誠意を尽くして祭ることが大切だという意味のようだ。
神社の周りの風景が、どんよりとした昨日の風景と、打って変わって青々と輝いている。境内の中でひときわ存在感を出している、大きな神木も昨日より大きく見える。
そう、月が変わった。昨日と打って変わって、月が変わった。人で賑わい、花も咲き誇り、今月のことばも変わり、神社を取り巻く風景も変わった。
月が変わることに、人的にも、自然的にもエネルギーが加わる。この節目というものを大事にしていくことでエネルギーが発生するのだ。会社経営もそうだ。締めがある。その締めごとに傾向と対策を重ねていく。先月よりも今月、昨日よりも今日を良くしていきたい。そんな気持ちを持つことでエネルギーが湧いてくる。その努力は自分たちの人的エネルギーだけではない。
先月に区切りをつける。先月より、打って変わって良くなっていく。そんなことを感謝と願いを込めて祈った1日参りだった。9月1日はどんなことを思うか楽しみだ。
さあ仕事にとりかかろう。今月も頑張りましょう!
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