赤垣屋は、今日も変わらずそこにある-110

酒場

ホワイティ梅田の飲食店通りに老舗の立ち飲み処「赤垣屋」がある。

赤垣屋は、大正12年、大阪・堂島で酒屋から始まった創業100年超えの名店。
のれんをくぐると、まっすぐに伸びるカウンター。
そこには、見知らぬ人同士が肩を並べ、静かに飲む人、誰かと語らう人、それぞれが思い思いの時間を過ごしている。
我々酒場アラシーズも、所狭しと酒と肴を並べ、ワイワイガヤガy。

なんせ、注文したものが早い!美味い!そして、安い!
どこかで聞いたような三拍子だけど、本当に秒で出てくる。笑
これは、一人でも多くの人が楽しめるように、店側が工夫している証拠 なんだろう。
…とはいえ、酒場アラシーズはつい長居してしまう。でも、ガンガン飲むのでどうかお許しを。笑

ふと周りを見渡せば、1人で静かに飲む人、携帯片手に酒を楽しむ人、
隣同士で意気投合し、語り合う人。年齢も職業もバラバラ。たまに、陽気なおじいちゃんが話しかけてくるが、こういう店ならではの楽しさだ。

「赤垣屋」という老舗の空気感と、立ち飲みの「文化」が、ここにはある。
スタッフの人たちは、ただ酒を出すのではなく、細やかな気配りをしている。
お帰りの際には、「ありがとうございました。お気をつけて。また明日お待ちしております。」この一言に、なんとも言えない温かみを感じる。

1人で飲めるけど、1人じゃない。この空間には、そんな絶妙な距離感がある。
会話が生まれる瞬間は多々あるけど、話す・話さないは自由。
互いに暗黙のルールがあり、ベタベタしすぎず、ほどよく絡む。
そんな距離感を理解している常連さん。

時々、ズカズカと入り込んでくる人もいるけれど、それはきっと寂しいからだろう。
線を超えた人には、スタッフがさりげなく目を光らせているから安心だ。
…とはいえ、そういうハプニングも、また楽しいのだけど。笑

立ち飲みの良さって、何だろう?ふらっと一人で入りやすいということ。なんだか 無言でも成立する居心地の良さ!そして、何気ない会話から、一期一会を感じる。おかげで心がほっこりする。

あとは「自分でこの時間をどうプロデュースするか」 なんだと思う。映画のシーンみたいに役柄を考えて過ごすのも面白いかも。なんせ、ここには、会社内の上下関係も、利害関係もない。ただ、今、この瞬間を楽しむ」ための空間 まさに、ザ・SAKABA。

1日の終わりを、この店で迎える。
そんな風に、生活の中に根付いている人もいるのだろう。今日の自分に「お疲れさま」と。

ふらっと立ち寄り、一杯飲み、誰かと少し言葉を交わし、
また、それぞれの夜へと戻っていく。

赤垣屋は、今日も変わらずそこにある。また立ち寄ろう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました