春の小さな恒例行事-115

寺社

秀吉と光秀の山崎の合戦で知られる大山崎の地に、桜の花見とお参りに行ってきました。

山崎は、サントリーウイスキーの蒸留所がある場所としても有名です。
また、数々の古刹が点在し、悠久の歴史を感じることができるところでもあります。

今回はその中でも、大黒天さんが祀られている「宝積寺」と、
お隣にある聖天さんの「山崎観音寺」にお参りしました。

宝積寺への坂道はなかなかの勾配。
門前で息を整える始末。
大黒天さんのお堂からは、ご住職の祈祷の声が聞こえてきます。
祈祷を終えた方々が、口をつぐみ、後ろを振り向かずにお寺を後にする姿。
福が来ますようにと、そっと祈りました。

かつて秀吉が陣を張った宝積寺の境内は、今、桜が咲き乱れています。
本堂の十一面観音さんは、あの戦国の時代も見ていたのでしょうか。
今は平和でよかった。
静かに手を合わせ、桜に心を和ませながら、神仏に感謝しました。

帰りの下り坂は、行きとは違う心地よさ。
美術館へ続く左の道を横目に、坂を下りきり、隣の山崎観音寺へ向かいます。

こちらもなかなかの坂道。
でも、登り切ったあとの境内は、爽快そのもの。
誰もいない、静かな寺を貸し切り状態で味わう贅沢。

お地蔵様を囲むように咲き誇る桜たち。
これでもかというほどの満開の桜に、ただただ見とれるひととき。

十一面観音さんに挨拶をし、聖天さんには「ご無沙汰していました」と懺悔。
古刹にたたずむと、心がどんどんクリアになっていく。不思議な感覚です。

お参りを済ませて、下に降り、
新幹線が見える風景の中で、また桜を眺める。

本当に、山崎はいいところだな。
心が休まる、リラックスできる場所。

来年も、再来年も、
この地に桜が咲くたびに、ここを訪れたい。
桜に包まれたこの空気を、春の光を、
また静かに味わいに来たい。

そんな小さな恒例行事を、ひとつ、心に決めた日でした。

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