春は桜、初夏は紫陽花、真夏は向日葵、彼岸に曼珠沙華、秋に秋桜と、それぞれのシーズンを彩る花々は、私たちに季節の変わりを実感させてくれます。日中は猛暑が続いていましたが、ようやく朝夕に涼しさが増してきました。昨日は秋分の日でもあり、秋の気配を感じることができました。秋分の日は、太陽が真東から昇り、真西に沈む日で、昼間の時間と夜の時間が同じになります。この日を境に夜が長くなり、気温も下がっていきます。
冒頭の花の話に戻りますが、この時期にきっちりと彼岸花が咲きます。季節というのは、なんとも規則正しいものです。この規則正しい季節のサイクルに愛おしさを感じながらも、私たち人間がそのサイクルを破壊していることに、なんとも空しさを覚えます。
稲は秋の日差しに照らされ、黄金色に輝き、頭を垂れています。収穫間近の田んぼの緑に染まるあぜ道には、ひと際目立つ真っ赤な彼岸花が咲きます。この緑と赤のコラボレーションを、毎年楽しみにしています。この彩りを見ると、季節の変わりを感じることができます。時折、白い彼岸花を見かけることもありますが、田んぼや野辺の緑には赤が良く似合います。このすっと伸びた茎に燃え立つ炎のような赤い花は、他の花にはない魅力を感じます。仏教においては、蓮とともに天界に咲くとされるのも、なんとなく理解できる気がします。
ということで、長かった汗だくの日々からようやく解放され、非常に過ごしやすくなる季節がやってきました。今年もきっちりと、同じ時期に彼岸花が咲いてくれました。蝉の声はなくなり、空には鱗雲が浮かび、夜は虫の声で賑やかになってきました。果物も大きなスイカが姿を消し、ミカンや柿に変わってきています。私も半袖が肌寒くなってきました。そろそろ模様替えをし、身なりも変えていこうと思います。
どなたかの明言ですが、変えることはリスクである。しかし、変えないことはもっとリスクであると聞いたことがあります。お仕事の話になりますが、経営や小さな仕事の進め方についても、このやり方が世の中に適しているのかという問いを常に持ち続けることが必要です。なぜなら、世の中は絶えず変化していくものだからです。生き残るためには、自分たちが「変わる」を選択しなければ、大きなリスクを伴うことになります。
季節の変化は普遍的な規則正しさを持っています。この環境の変化を先読みして事業計画を推進していくことが肝要です。また、震災や豪雨による災害など、規則正しくない環境の変化にも備えが必要です。会社を守るため、従業員を守るため、取引先を守るために、もしもの時どうするかを計画しておくことが、迅速に変化に対応できることにつながります。
さて、季節は秋に変わりました。この季節の移ろいは、私たちに新たな気づきを与え、変化を受け入れる重要性を教えてくれます。自然のサイクルに感謝しながら、私たち自身も変わり続けていきたいものですね。季節の変化に心を寄せ、柔軟な思考で未来を見据えることで、私たちは新たな可能性を見出すことができるのではないでしょうか。
この秋、皆さんもそれぞれの変化を楽しんでいきましょう。
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