佐久間宣行著「ずるい仕事述」-34

読書

金鳥のCM「あーいい仕事するわーオレ!」でおなじみの、佐久間さん。2022年に「ずるい仕事述」という本を出版されております。本日の記事はその本のご紹介でございます。

テレビ東京の一社員だった佐久間宣行氏。テレビの枠をこえ、ラジオに、ライブに、YouTubeに、最近ではNetflixでも大活躍。プロデューサーとしての枠も超えちゃって、ご本人がCMに出ちゃっています。バラエティー番組の革新者でございます。

売れっ子佐久間さんの「ずるい仕事述」、読み終えて思うことは非常に謙遜されたタイトルの付け方だなあって思いました。6つの章立ての構成になっており、内容は会社員として自身の経験と検証から、にじみでた佐久間さんオリジナルの金言の数々です。確かに部下というポジジョンから発する言葉としては「したたかさ」溢れる内容ですが、自分と言う人間を売っていくには至極当然な戦略と戦術であり、私は「ずるい仕事述」というタイトルがご謙遜かなと真面目に考える次第でした。しかし、このタイトルの付け方も佐久間さん流の「ずるい仕事述」の一環かもしれませんね。

おもしろいものを世に出したいという欲求とテレビ業界における現実に葛藤があったようです。上司・部下・社内・社外など周囲と関係性に、戦わずに自分のやりたいことを実現していく方法はないだろうか。そんな問いから「もっとずるく働こう」と決意されたようです。ということで佐久間さんの62個のずるい作戦が惜しみなく書かれております。その中から共感した内容や、取り入れたい考え方だなと思う「佐久間術」を3つ紹介したいと思います。

一つ目は、第1章仕事術編の中から「会議は事前準備で勝て」。

非常に共感できる戦術でした。プラス、佐久間さんは、その共感部分の1歩先を考えているところが流石だなと思いました。日々の会議は仕事の本番と捉え、本資料の他に想定質問とそれに対する回答と必要になりそうな資料、これを準備することで「こいつに任せればスムースに進みそうだ」と思わせる。これが基本であるが、1歩先を考えるとは、佐久間氏いわく「会議をがんばりどころと捉えれば、お酒の席やプライベートで張り切る必要性がなくなる」とのことだ。飲み会やゴルフで仲良くなるよりコスパがいいと。いやーこれはなるほどですね。ある意味、接待でがんばらない仕事の取り方、本質的ですよね。

二つ目は、第5章企画述編から1つ「企画書はラブレター」。

これも共感です。事業計画などを書く時にも気を付けるべきポイントだなと再認識することができました。企画書は「出すもの」ではなく「通すもの」である。うーん、納得。それを前提に佐久間氏はこう綴っています。企画書の提出先の人を説得するだけの材料を集め、ロジックを組み立て、自分の「おもしろい」に説得力をも持たせること。これが頭の中を形にすることだ!と。さもすると我々は自分の言いたいことや、やりたいことの思いの丈を書き綴ってしまうが、大事なのは「誰あて」なのか。誰にラブレターを書くのか。ということである。その人は何を知りたいのか。つまり、自分のことより相手を思いはかることが大事である。僕はそう解釈しました。そして読みたくなるような見た目であるか、読みやすいように形を整えているか。という視点も大事。ラブレターって、そんな配慮も必要だろうな。読んでもらうためのエチケットとして。

三つ目は、第6章メンタル編から「運を味方につける」。

「究極的に仕事はすべて、運で決まる」、成功している人たちのインタビューは異口同音に「自分は運がいい」である、と佐久間氏。とは言え的な、佐久間氏流の運を味方につける術を述べています。「運は信用の積み重ねである、そのため運は縁にとても近い。」という前提を置き、「運は愛想と誠実さによって信用として人から運ばれてくる。故に自分に機嫌をとって愛想よく楽しそうにしていることが大切だ。ツンツンしていたら運が逃げてしまう」と、佐久間述です。なんか真似できそうな感じですよね。不機嫌にならず、楽しそうにして、約束を守っていれば人って寄ってきてくれるということですね。ここは真似してみようと思います。

ということで、佐久間宣行著「ずるい仕事述」をご紹介しました。業界をのし上がってきた人の経験に基づく、仕事述のオンパレード故に、説得力のある本です。言葉に重みがあります。困った時に見開く本にしたいなと思いました。

話は変わりますが、7月も中旬になりますと、夏恒例の花火大会や夏祭りの話が耳に入ります。大阪では天神祭りが有名です。7月24日、25日と大阪天満宮を中心に天神橋筋商店街が大盛り上がりです。3000発の花火が大阪の夏の夜を彩ります。また大阪駅近辺では「梅田ゆかた祭」と題して、7月20日からイベント開催が目白押しです。もう夏が目の前です。

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